「おながわ海中漫歩」 ちょっと海へ

宮城の海に潜って40年以上、最新の女川湾の情報をお知らせします。
http://backroll-sld.com/

ブログ始めました。

2013-01-31 21:41:04 | 女川湾の海情報

女川湾の海情報

 2月の女川湾の水温は、上旬で7℃前後。下旬には、5℃まで下がり年間で最も冷たい海となる。しかし、北西の季節風の影響で透明度は、5~8mと比較的良い日が続くことが多くなる。

 今月の見どころは、日本では三陸沿岸でしか観察できないクチバシカジカの抱卵だ。例年は、11月~12月にかけてペアリングや抱卵が観察されるが、昨年の暖水温の影響か年末までは、まだ観察できなかった。

クチバシカジカ (クチバシカジカ科)

 震災後、女川町竹浦で成魚や幼魚など10個体以上観察されたが、1月中旬まで抱卵は観察されていない。抱卵は、水温にもよるが、約100日前後になる為、今月中には観察できる。

ダンゴウオ (ダンゴウオ科)

 ダイバーに人気者のダンゴウオは、水深10m前後の岩礁帯で多く観察されるようになる。竹浦や指ヶ浜などのダイビングポイントで1ダイブで5~10個体ほど。繁殖期は4月末からで、この時期の体長は、まだ1.5cm未満で可愛い個体が多い。(ピンク系:70% 赤系:20% その他:10%)

フサギンポ (タウエガジ科)

 女川湾では、通年観察される体長40cm前後のフサギンポ。竹浦では、まだ抱卵の観察はされていないが 、1月13日に指ヶ浜の「ホヤ敷き根」で発見した抱卵は、今月中旬にはハッチアウトの見込み。

その他

 オコゼカジカ、スナビクニン、ギスカジカなどと共に寒流系のウミウシ類も多く観察できる。