夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

英語のカタカナ読み

2003年04月30日 | 映画(番外編:映画と邦題・字幕・台詞)
キャサリン・ゼタ=ジョーンズの名前が出たので思いだしたネタを。

外国人俳優(に限らずですが)のカタカナ読みは、
出版社によって異なることも多いですね。
たとえばキャサリン・ゼタ=ジョーンズ(Catherine Zeta-Jones)。
雑誌によっては「ジータ=ジョーンズ」になっています。
同じく『シカゴ』(2002)出演者の「レニー・ゼルウィガー」は「レネー」であることも。
私もずっと「レニー」と書いていたのですが、
これに関してはご本人が「みんなレニーって呼ぶけど、私はレネーよ」と言ったと聞き、
以後、レネーと書くことにしています。

売り出しはじめたばかりの俳優は、
まだ日本のメディアでカナの振り方が統一されていなかったりします。
何曜ロードショーとかでテレビ放送されるとき、
名前が売れてからと駆け出し中の頃とではカナが全然ちがっていることがよくあります。

『6デイズ/7ナイッツ』(1998)のハリソン・フォードの相手役、アン・ヘッシュ(Anne Heche)は、
その3年ほど前には「アン・ヘイチ」とクレジットされていました。

『コン・エアー』(1997)や『アルマゲドン』(1998)、
最近では『スパイキッズ2 失われた夢の島』(2002)に出演しているスティーヴ・ブシェミ(Steve Buscemi)は、
名脇役として売れる前は「スティーヴ・ブスケミ」でした。
余談ですが、この人は『ファーゴ』(1996)に逃亡する犯人役で出ています。
女刑事が目撃者たちに「犯人の特徴は?」と聞くたびに、
誰も彼もが「変な顔の人」と答えるという、とってもかわいそうで、
でも笑わせられてしまう人です。
『コン・エアー』では最後まで生き残るもっとも危ない殺人犯役でした。
『アルマゲドン』でもキレてます。

名前でいちばん笑うのは(すまん!)、マシュー・マコノヒー(Matthew McConaughey)。
雑誌によっては「マコナヘイ」だったり「マコナヘー」だったり。
「ヘーって、アンタ!」といつもコケそうになります。

カタカナ泣かせの名前って多いんでしょうね。
ジョン・レグイザモ(John Leguizamo)みたいな、
私が「レグイザモやったっけ?レグザイモやったっけ?」と
悩んでしまうような名前のほうが、
誰が見てもそのカタカナだったりします。

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『シカゴ』

2003年04月26日 | 映画(さ行)
『シカゴ』(原題:Chicago)
監督:ロブ・マーシャル
出演:レネー・ゼルウィガー,キャサリン・ゼタ=ジョーンズ,
   リチャード・ギア,クイーン・ラティファ他

『サンタ・サングレ 聖なる血』(1989)の前振りをしたけれど、
昨日のロードショー、『シカゴ』がとっても楽しかったので
興奮(は大げさか!?)さめやらぬうちにこちらを先に。

金髪のキュートな人妻ロキシー・ハート。
スターを夢見る彼女は、「芸能界にコネがある」と近づいてきた家具のセールスマンと不倫。
しかし、コネは大嘘と知った夜、セールスマンを撃ち殺す。

かたや、キャバレーの歌姫ヴェルマ・ケリー。
ある晩、夫と妹の不倫現場を見てしまい、こちらもふたりを撃ち殺す。

同じ刑務所に収監されたふたり。
このままいくと絞首刑。
女殺人犯を弁護させたらピカイチの弁護士を雇い、
あの手この手で無罪を勝ち取ろうとする。

ブロードウェイでロングランのミュージカルの映画化ですね。
キャストも華やか、歌もダンスもてんこ盛り、素直に、楽しい!

この演技でオスカーの助演女優賞をゲットしたヴェルマ役のキャサリン・ゼタ=ジョーンズ、さすが。
授賞式のときは臨月近く、顔もからだも倍ぐらいに膨れてたけど、
めっちゃ綺麗なうえに姐御の貫禄じゅうぶん。(目もとにプチ整形疑惑。)

ド迫力の女看守役クイーン・ラティファ、
めっちゃ歌うまいなぁと思ったらそれもそのはず、
グラミー賞も獲得したことのあるシンガーだったんですね。
失礼しました。m(_ _)m

最近のリチャード・ギアは「無理してるおっちゃん」のイメージが強かったけど、
この弁護士役はおちゃめでハマってます。
タップダンスもお見事。

影の薄いロキシーの旦那役、ジョン・C・ライリー、
バンドリーダー役のテイ・ディッグスの声も◎。
『チャリーズ・エンジェル』(2000)のルーシー・リューもチョイ出。

ロキシー役のレネー・ゼルウィガーは、
『ブリジット・ジョーンズの日記』(2001)のときとはまるでちがう体型を披露。
昨日たまたま読んだ雑誌に「あと2か月ぐらい経ったらもとの体型に戻るかも。
生活は体型にあらわれるから」とコメントしてました。ぎょっ。

観てるほうも演ってるほうも楽しい(たぶん)映画。
欲を言えばもっともっと歌とダンスの場面があってもよかったかも。
「てんこ盛り」をさらなる「特大盛り」にしてほしかった気が。
113分はコンパクト。
もうちょっとって思わせるところがまたええんかな。
あ~、楽しかった!

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メキシコが好き。

2003年04月22日 | 映画(番外編:小ネタいろいろ)
メキシコ料理がめちゃめちゃ好きです。
豆好きの私としては、あの「こしあん」のような豆料理だけでもじゅうぶん幸せだし、
トルティーヤにワカモレ、サルサ、マリネしたお肉を焼いたファヒータスを食べたときは感激。
思いだすだけでヨダレが出そう。
一時ハマって、大阪のメキシコ料理店片っ端から行きました。
……というほどはお店がないんですけど。

そんなわけで、こんなおいしいお料理を作ってしまうメキシコの映画も大好きです。

最近の作品のなかでお気に入りは、『天国の口、終りの楽園。』(2001)。
フリオとテノッチ、17歳。
ヤルことしか頭にないようなふたりは、ガールフレンドが家族旅行に出かけた間に、
テノッチの従兄の美しい妻と出会う。
彼女を誘う口実に、「天国の口」という海辺に行こうと、
本当にあるのかどうかも知らない海辺の名前を言ってしまう。
誘いには乗らないと思っていた彼女だが、
夫から浮気したと告白され、フリオとテノッチとともに旅に出ることに。
この景色を観ているだけで楽しかよぉ。(^^)

フリオ役のガエル・ガルシア・ベルナル主演のもう1本、『アモーレス・ペロス』(2000)も大好き。
3つの物語から成るバイオレンス。
兄嫁に恋をして、駆け落ちするために闘犬で資金を稼ごうとするオクタビオ。
売れっ子モデルで恋も仕事も順調だったのに
突然の事故で不幸のどん底にたたき落とされるバレリア。
そして殺し屋の男。
いずれの話にも犬がポイントとして登場し、
一見バラバラの話が最後には見事に結びつきます。

もう1本、絶対に外せないのが『サンタ・サングレ 聖なる血』(1989)だけど、
これは次にとっとこうっと。

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『ゴスフォード・パーク』

2003年04月16日 | 映画(か行)
『ゴスフォード・パーク』(原題:Gosford Park)
監督:ロバート・アルトマン
出演:マギー・スミス,マイケル・ガンボン,ジェレミー・ノーザム,
   クリスティン・スコット・トーマス,ケリー・マクドナルド他

数年前に何かの雑誌で読みましたが、
映画界には「20分ルール」なるものがあるそうです。
2時間程度の映画では、開始から20分後にまず最初の展開が起きる。
この最初の展開にいたるまでが20分というのがちょうどいいそうです。
長すぎても短すぎてもあかんと。
評論家の話ではなくて、これは製作者のひとつの常識だそうな。

そう言われてから映画を観てみると、
なるほど20分でなんらかの展開のある映画の多いこと。
サスペンスなら平穏無事に過ごしている主人公の身辺に
何か最初の事件が起きるとか、
ヒューマンドラマだと家族の身に何か起きたり、
コメディだとドタバタが始まるのがだいたい20分後。

この映画は、そう思ってみると最初からざわざわ。

1930年代、とあるカントリーハウス。
ここに主人の招待客が続々と集まってきます。
雨のイギリス郊外、大きなお屋敷。
アガサ・クリスティの推理小説みたい。
が、なぜか暗さはまったくありません。

招待客にはそれぞれ付き人がついていて、
屋敷には付き人たちを仕切る長の女性。
彼女の仕事さばきが見事です。

物語は、客のいる階上と付き人のいる階下に分けて描かれます。
「階下の世界」の慣習がわかるのもおもしろい。
付き人たちが名前を呼び合うときは、付き人の本名は使わずに、
仕えている主人の名前に「Mr.」や「Miss」を付けて呼びます。
また、付き人たちは自分の主人以外のことなら何を噂してもかまわないとか。
主人たちも、付き人からいろんなゴシップを仕入れられるのを待っているわけです。
「階上の世界」のカネをめぐる人間関係もことこまかに。
重々しくも噴きだしてしまう場面のある、
私にとってとても楽しい140分となりました。

傲慢な屋敷の主人が殺されるのがおよそ1時間後。
20分どころか…の展開でしたが、これがまた楽しい。

屋敷の主人を『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)の
ダンブルドア新校長に決定したマイケル・ガンボンが演じています。
また、客役でマクゴナガル先生役のマギー・スミスが登場。
ハリウッドでは(日本の芸能界でも?)整形手術が当たり前の今日、
彼女は「皺」をウリにする、数少ない大女優ですよね。

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『まぼろし』

2003年04月10日 | 映画(ま行)
『まぼろし』(原題:Sous le Sable)
監督:フランソワ・オゾン
出演:シャーロット・ランプリング,ブリュノ・クレメール,ジャック・ノロ他

マリーとジャンは仲睦まじい熟年夫婦。
毎夏、浜辺にあるジャンの別荘に出かける。

ある日、ふたりでひと気のない浜辺へ。
マリーがうたた寝している間に、ジャンは「泳ぎに行く」と海へ入るが、
そのまま帰ってくることはなかった。

溺死したのか失踪したのか。
夫の不在を受け入れられないマリーは、
常に夫と家にいるかのように周囲にふるまう。
精神科にいくことを薦めたり、ほかの男性を紹介しようとする友人。
マリーのそばにはいつもジャンのまぼろしが。

警察から「溺死体を発見した」との電話を受けて
現実に少し目を向けたマリーは夫の自殺を疑う。
それに対し、「自殺や事故死なんかじゃない。
現実はもっと残酷だよ。おまえから逃げたんだ」という義母。
ほんとに残酷。

ひたすら何事もなかったようにふるまい、
いまにも壊れそうな(というのか、壊れている)マリーを
シャーロット・ランプリングが熱演。

たびたび姿を現すジャンがまぼろしなのか現実なのか見まがいそうになるけれど、
マリーに食事を勧められても、決して食べたり飲んだりしない。
まぼろしと話はできても一緒に食事はできないところに妙に納得してしまいました。

文庫本で『消えた娘』というミステリーがありました。
行方不明になった娘をひたすら待つ母の話。(現在絶版。)
この映画もこの話も、終始「待つ」女性に狂気を感じつつ、目が離せません。

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