弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

「性的好奇心」で 判決を読む? 「そんな奴おれ へんやろ〜」

2024年05月21日 17時18分01秒 | 「喝!」判決

裁判官弾劾裁判所の岡口罷免判決にも見るべき点はあった(その3)。

最高裁岡口第二次分限裁判決定の事実認定も必ずしも支持しなかった。
最高裁決定は全員一致で、刑事事件投稿を「閲覧者の性的好奇心に訴え掛けて興味本位で強盗殺人及び強盗強姦未遂事件についての判決を閲覧するよう誘導しようとする投稿」であったとした。
https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=89658

(写真)しかし、裁判官弾劾裁判所は、そうとは言えないとした。岡口さんは変態裁判官と誤解されたのだという見方は、私も同意見である。これが常識的な認定だろう。
性的好奇心に訴える文書図画がネット上に溢れている現代、そんな目的で難解な判決文を読む輩がいるとは思えない。
半世紀前の人気テレビ番組「ウィークエンダー」の事件再現ドラマや、週刊新潮の「黒い報告書」等はこれに近いが、それでも判決文は読まないだろう。
判例となる可能性があるものまでも含めて、性犯罪の判決を一律にウェブ掲載対象外としている最高裁の基準自体に疑問を抱く。東京高裁の担当裁判官たちも、まさか対象外だとは思わないで掲載したのだろう。