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■久山春美日本画展「日々の彩り3」 (2015年5月27日~6月1日、札幌)=5月30日は15カ所(2)

2015年05月31日 10時03分22秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
(承前)

 金沢美術工芸大、道教大大学院で日本画を学んだ久山春美さんの個展。
 ほとんどが小品で、日本画14点、水彩7点が展示されています。額装されているのが水彩です。

 省筆のきいた、シンプルな作品が多いです。筆者は、「輪郭線のない(薄い)熊谷守一だなあ」と感じました。

 一般には、なかなか筆をおくことができず、つい描きすぎてしまう場合が多いようです。最低限の要素で画面を完成させ、そこでやめる勇気というのは、もてそうでもてないのです。

 久山さんの場合、まつぼっくりをモティーフにした絵では、まつぼっくりしか描かれていないし、「桜あそび」は、ピンクの地に、花びらが散っているだけです。よく見ると、花びらは白以外にも、淡い着彩がほどこされています。
 

 左の「ハクモクレン」も、フラットな地の上に花が咲いているだけの構図。
 こちらも、花や枝を白く抜いているのではなく、よく見ると、花と枝の色が違います。

 右は「美禽の緑」。
 美禽は「みどり」と読み、この春から久山さんが勤務しているオホーツク管内美幌町の美幌博物館の所在地です。

 久山さんは美幌町出身。美幌博物館は、実はかなり多くの絵画などを所蔵するのですが、従来は美術担当の学芸員がいませんでした。
 久山さんの着任で、同館で企画展などが行われるようになれば、オホーツクをはじめ道内の美術愛好者にとって朗報だと思います。

 手前は「花束」。
 色の配置が日本画らしくなく、鮮やかです。

http://p.twipple.jp/3FLeX(これも写真)


2015年5月27日(水)~6月1日(月)午前10時~午後10時(土日月~7時、最終日展示~5時)
カフェ北都館ギャラリー(西区琴似1の3)

色なき風 佐藤あゆみ・久山春美 (2009)


・地下鉄東西線の琴似駅から約270メートル、徒歩4分
・JR琴似駅から約740メートル、徒歩10分

・ジェイアール北海道バス「山の手一条通」から約920メートル、徒歩12分
・ジェイアール北海道バス、中央バス「西区役所前」から約960メートル、徒歩13分




※参考
平成24年度寄贈美術資料展 (2012年12月16日~13年1月20日、美幌)
美幌博物館へ行ってきた(2009年)



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