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「カナコ雪造カンパニー」を見ていて、「ヒロケンズ」を思い出した

2008年01月28日 22時42分15秒 | 街角と道端のアート
 雪を題材にしたアートは、あちこちで手がけられています。
 筆者にとってわすれられないのは、99年の冬、若手コンビ「ヒロケンズ」がプラハ周辺で行ったプロジェクトです。

 当時の北海道新聞(札幌市内版)から引用します(記事は筆者による)。

 札教大3年生の谷口顕一郎さんと長谷川裕恭さんのユニット「ヒロケンズ」が「Fruits Study」と題した展覧会を企画。札幌のフリースペース・プラハ(中央区南15西17)の庭など市内20カ所の街角に同じ形の小さな雪像を配置した。

 雪像は、高さ約40センチほどの木枠に雪を詰めて制作。果物にヒントを得た絵をかいた紙を入れ、オレンジに着色した小さな氷を載せた。プラハを中心に、山鼻、伏見地区の路上にこっそりと設置。「地図の上で設置個所をつなげるとリンゴの形になるんです。すぐに壊れちゃったのもあるけど、歩いて全部の所在を確かめた人もいました」と長谷川さん。「全体の形は見渡せなくても空間的な広がりがある造形作品が可能だと思ったんです」

 時間とともに消える彫刻の意味、都市空間と作品のかかわりなど、思考を促す試みだ。プラハでは28日までだが、街路の作品は解けるに任せる。


 けんちゃんこと谷口さんがまだ「凹み」に取り組む前の話です。
 ただ、地面へ向かう視線という点では、いまと共通しているのかもしれません。
 また、長谷川さんは道内の地方の学校で教壇に立ち、道展にはユニークな彫刻を出品しています。「チープな素材を生かす」という点では、いまと同じです。

 あと、2001年の「ART MEETS 2001」もなつかしいですね。
 古幡靖さんや、当時の高専の学生が、雪を用いた作品を手がけていました。
 昨年のMOERE SNOW SCAPEも興味深かったです。

 でも、問題意識の広がりという点では、この「ヒロケンズ」をしのぐ作品は思い当たらないのです。 


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