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第47回北海道書道展(会員・招待)=4月30日まで

2006年04月30日 01時08分26秒 | 展覧会の紹介-書
 書道の世界で「道展」といえば「北海道書道展」。美術の世界では3つの公募展がしのぎを削ってきたが、書道はこの道展が質量ともに他の公募展を圧していると思う。近年は、1度に展示しきれないので、
・招待・会員作品(ことしは4月26-30日、札幌市民ギャラリー(中央区南2東6)
・公募作品(5月3-7日、同)
・会友作品(5月5ー9日、札幌パークホテル
の3つに分けて展覧会をひらいている。
 一般公募→会友→会員
と、昇進のはしごが3段階になっているところは、道内の美術の公募展とおんなじ。
 ただ、大賞と準大賞にかぎっては、公募ではなく、推挙から一定年数たった会友のなかから選ばれるという仕組みなので「石の上にもウン年」な性格は、美術の世界よりもさらに強いかもしれない。

 筆者は、絵や彫刻のことはよくわかっていないが、書のことはもっとわかっていないので、気になった出品者を挙げておくにとどめる。
 ただし、心の底からおどろかされた作品はひとつもなかったことは、正直に書いておく。
 我妻(あづま)緑巣(札幌) まどみちおの詩。カタカナを、むしろたどたどしいような運筆で書き、独特の味。
 阿部和加子(同) かな。いろは歌。途中まで規則的に行分けしていて、途中から散らしになるのがおもしろい。
 井川静芳(同) 近代詩文。ポップな軽み。
 今多錦鳳(同) 王維の漢詩。軽快で、丸みを帯びた運筆が楽しい。
 島田青丘(同) 「窮」。1画目の長さが意表をついている。
 高橋陌遥(同) 竹内勝太郎の詩を選ぶところが渋い。余白のとり方も絶妙
 瀧野時子(旭川) こちらは村山塊多の一節「音して燃ゆる命よ」。紙の白のなかに消えていくような感じ
 千葉軒岳(函館) 近代詩文。バランスに腐心した跡がうかがえた
 羽毛蒼洲(札幌) 雲上。ゆったりと力を抜いていて、しかし抜きすぎていない
 茂垣回帰(岩見沢) 凡骨。オーソドックスだが、まとまりのある構図

ずいぶんちょっとしか名前を挙げなかったが、ごかんべんを。


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2 コメント

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Unknown (ミル)
2006-05-05 13:58:37
会友になってから3年経ってからグランプリ候補に挙がってくるはずです。

まだ先過ぎるなぁー。
Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2006-05-06 05:06:25
ミルさんこんにちは。

書道の道展は、上に行くのがタイヘンですよね。

ところで筆者は、会友と一般の展示には行けそうにないので、もし感想などありましたらよろしくお願いします。

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