北海道美術ネット別館

アート、写真、書など展覧会の情報や紹介、批評、日記etc。毎日更新しています

本郷新「石川啄木像」 釧路の野外彫刻(11)

2008年09月29日 20時51分12秒 | 街角と道端のアート
承前

 釧路芸術館の前に、本郷新の手になる「釧路の朝」が立っていることは、先のエントリで紹介しましたが、釧路川を挟んでちょうど反対岸の「港文館」の前にも、本郷新の彫刻があります。

 考えてみれば、幣舞橋にも本郷新作品がありますから、釧路の真ん中で本郷新の彫刻がトライアングルになっているのです。

 また、本郷新の啄木像は、札幌・大通公園と、函館・大森浜にも設置されています。
 啄木、といえば、本郷新、ということに決まっているのかもしれません(国会で青島幸男が決めたのだ)。
 3つとも異なるタイプの作品になっているあたり、さすがです。

(08年10月2日訂正。札幌の啄木像は坂坦道の作です。失礼しました)




 港文館は、かつての釧路新聞社(北海道新聞の前身の一つ、いまの釧路新聞のルーツではない)の社屋を利用した建物なので、啄木の像があるのは、当然といえます。
 左側には
「さいはての駅におりたち雪あかりさびしき町にあゆみいりにき」
の歌が、啄木ゆかりの芸者だった小奴の筆で、刻まれています。


 3つのうち、釧路の啄木が、青年らしい自負と客気に満ちているような表情をしているのではないでしょうか。

 それにしても、釧路の人って啄木が好きなんだなあとあらためて思います。3カ月ぐらいしか滞在していなかったんですけどね。




(関聨)寂寞を敵とし友とし/雪のなかに/長き一生を送る人もあり(石川啄木) 釧路への旅(10)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。