波の中へ

連続HC戯曲、歌詞対訳、クラストコア、ノイズコア、USコア、ジャパコアなど、なんでもかんでもな内容のブログです!

文集より『ヤギ狩りの日』

2017-11-10 00:33:16 | 文集

『ヤギ狩りの日』

 

              カミサウロヴィル中学校 

              3年ホワイトレグホン組 マモル

             

 

ヤギ狩りの日、ともすれば待ちきれないといわんばかりの親子3人が、

興奮状態で赤く火照った顔を寄せ合いながら、狩りについての打ち合

わせをしている。

2人の子供のうち1人はハンダゴテを片手に、もう1人は何故かろうそ

くを手に持ち、父親の話しに耳をかたむけている。

 

そして、

       『ジャキ〜ン!』

 

という音とともにキラリと光ったのが角切りバサミの刃だったのか、

それとも父親のメガネだったのか、その時は横にいた一匹の白い犬も

まだわからぬまま牛肉の骨をかじっていたという。

 

 

よく憶えている

ヤギ もの言う間

かの6つの眼に

焔が

コテの先端より熱い焔が

揺れていたのを_

 

 

                         卒業文集『絆』より

                (教頭賞受賞作品)

 


文集より『とある街角で』

2017-11-06 00:25:23 | 文集

『とある街角で(A氏とB死の会話)』

             カミサウロヴィル中学校 

             1年ヨークシャー組 マモル

 

A氏「ヘンリー、ぼくチビじゃないよ。

カリメロっていうんだよ。カ・リ・メ・ロッ」

B死「うるせぇな、チビ」

A氏「ヘンリー、これからお母さんの薬を買いに行くんだね」

B死「うるせぇな、チビ」

A氏「チビじゃないよ、カリメロだよ。カ・リ・メ・ロッ。

ねえ、ヘンリー、なんかうたってよ!」

B死「I hate the kids me, I hate the kids me,

I hate the kids me, I hate…..」

A氏「ヒュ〜〜〜ッ! 

S.O.A.だね! DISCHORD RECORDSの!」

B死「うるせぇな、チビ、、、

、、、うほん、、、」

                

                 文集『瞬』より

                 (年度努力賞受賞作品)


文集より『よこせ』

2017-11-05 00:16:48 | 文集

『よこせ』

                  カミサウロヴィル小学校 

                  6年サフォーク組 マモル

 

「やめてくれ〜!」

 

なんとか人間の言葉で言おうとした。

たとえ駄目だとわかっていても。

足をおさえて動けなくしている人間の子供。

首をおさえて動けなくしているのはその子供の兄キなのか。

そして、

手に角(つの)切りバサミを持った父親らしき毛むくじゃら。

 

子供たちは興奮して上気した顔を赤くみなぎらせ、

父親はハサミを両手で頭の上方へゆっくりと上げていった。

ハサミが振り下ろされる刹那、

彼のメガネがきらりと光るのを見逃さなかった。

 

「ギャー!!」

 

とうとう角を切られたようだ。

片目に何か液体らしきものが入り、

前が見えなくなってきた。

どうやら右の角の根もと深くまで切りすぎたらしく、

血がごぼごぼと顔まで垂れ流れてきているのだ。

 

父親は、

今度はハンダゴテを手に持った。

かわいそうだから血を止めてあげようと親子たちは話しているようだ。

足をおさえていた弟が今度は首に回り、

父親が足をしっかりとおさえ、

子供の兄キの方がハンダゴテを手にした。

 

「もうこれ以上 やめてくれー!」

 

どうやったら人間の言葉で言うことができるのだろうか。

彼らには家畜の鳴き声にしか聞こえなかったとしても。

子供の兄キは父親がやったのとまったく同じように、

ハンダゴテをゆっくりと頭上へ上げていった。

振り下ろされる刹那、

彼は足もとの石につまずいてしまい、

狙った場所とは違うところにハンダゴテが当てられた。

 

「ギャ〜〜〜〜〜!!」

 

額(ひたい)のど真ん中に焼きあとをつけられたようだ。

その周りの毛が黒く焼け焦げ、

ぷすぷすと音を立てている。

ハンダゴテを持っている兄キが何か足もとから拾い上げて、

今度はそれにコテを当て始めた。

あれは、

切り落とされた角だ。

何をするのかと思っていると、

それを彼は口にくわえてにたーっと笑った。

まるで、

こうやるとおいしいよと言ってるように。

 

突然、

足と首をおさえていた2人が体から離れて、

子供の弟が兄きの方に近づいていった。

ここぞとばかりに逃げ出して

もはや流れ出る血で見えなくなっている片目のはしっこが、

取り合いでけんかになった子供の兄弟に

父親がトイレットペーパーらしきものを手にして

何か叫んでいる姿を刹那であったがとらえたのだった。

 

               

                 卒業文集『こんとん』より

                 (年度優秀賞受賞作品)

 

 

 


文集より『ディスカードとぼく』

2017-11-04 00:45:51 | 文集

『ディスカードとぼく』

              

                   カミサウロヴィル小学校

                   2年カモシカ組 マモル

 

ぼくはディスカードがすきです。

どこがきにいっているかというと、

ひとつのバンドというよりも、

プロジェクトてきなようそがつよいところがかっこいいとかんじているのです。

それは、ただひたすらほんけのクローンにてっしています。

いわば、じぶんたちのオリジナリティーをみなごろしにしてやっているわけだから、

めちゃくちゃたのしかっただろうなというはんめん、

どこかふかんぜんねんしょうでとうとうながつづきしなかったのだろうな、

ということがかんがえられます。

たったいっかいのギグしかやらなかったらしいですが、

ぼくはそのときのことをそうぞうするだけでも、

おしっこがちびりそうになります。

いまでいうユーチューブとかではぜったいにみられないであろうなまのえんそう。

なまのシンバルおんがのうてんにひびきわたり、

ドリンクのオレンジジュースでもどたまのなかがよっぱらっちまい、

ふらふらへべれけになっちまうじぶんがいたかもしれません。

しょうがくせいはハードコアはきいたらだめなんてほうりつだれがつくった!?

ライブハウスにはにゅうじょうきんしなんてどこのピーティーエーがきめたんだ!?

ステージダイビングもきんし、、、これはたしかにあぶないからわかるけどさ。

このまえあたまがゆかにちょくげきしそうになったし。

でもそんなことでくたばるやわなおれじゃないぜ!!

、、、とエキサイトはこのへんにするけど、

それで、まぼろしだからこそでんせつがうまれる。

サウンドオブウォーデモをすべてのじんるいにきかせたい!

なにかをかんじるはずだ。

ええっ!?

どうってことないって!?

それをいわれたらおしめぇだろ〜!

てかルクミテュモゥロ〜!!

ぼくはきょうでこのしょうがっこうのていがくねんぐみからそつぎょうしますが、

ノイズコアほうめんではこれからしんにゅうせいぐみになるので、

なんていうのかな、

なんのことはない、

「なみ」がくるままにいきていこうとおもっています。

おわり。

 

 

ついしん。

あたらしいきょうしつでは、

おもちゃのへいたいにんぎょうといっしょにネズミをやっつける、

そんななかまにであいたいです。

シティーベイビーアタックドバイヤゴスフォーティーセヴン!! 

ってタダヒロおにいちゃんがいってました。

 

               

               文集『ヴィェタラウシっ子』より

               (年度特別賞受賞作品)

 


文集より『つの』

2017-11-04 00:43:50 | 文集

『つの』

             カミサウロヴィル小学校 

             1年ヘレフォード組 マモル

 

せんせい

きのう

ぎゅうしゃのまえで

ぼくのつのをきられたんだよ 

ぼくの

あたまから

ちがでて

すごく

いたかったんだよ

ちをとまらせるとだまして

もっといたいことをした

そのときのあいつらにんげんの

こうふんしきった

にやにやわらい

ぼくは

あいつらのほうが

もっと もっと

くるってると

おもったんだよ

 

        

 

           文集『ヴィェタラウシッ子』より

           (年度佳作受賞作品)

 

     

    (※家庭で放し飼いの雄ヤギの角切り処理)