GET BACK THE DISCARDED ARROW 22(その180から)
(深夜。病院の守衛室。
タダヒロ、ケンジ、守衛ハセガワ)
Tadahiro「ふ〜っ。
カップ麺を食べたら、
無性に眠くなってくるな。
あっ、見ろよ。
ハセガワさん、
椅子にもたれたまま寝てるんじゃねぇのか?」
Kenzi「ずいぶんとまた、
あの姿勢で寝るのに慣れてるようだな」
Tadahiro「おい、ケンジ。
今のうちに、
ちょいと病院の中を探検に行こうぜ!」
Kenzi「お前、
さっきビールは飲むなって人に言っておきながら、
守衛室を出ることに関してはいいとでもいうのかよ?」
Tadahiro「しーっ!
でかい声で話すとハセガワさんが起きちまうだろ。
病院の見取り図を確かめておくのも、
我々の任務だと考えたらどうだ?」
Kenzi「都合のいいこと言いやがって。
わかったよ。
でも探検ていって、
エミリのばあさんに挨拶に行こうってのかよ?」
Tadahiro「アホ!
んなことするわけないだろうが。
俺たちが怪しまれるだけだろうが」
Kenzi「だったら、
さっきのBLACK FLAG、ALLIANCE組と
最近の音楽事情について喋ってくるってのか?」
Tadahiro「お前なー。
廊下の監視カメラの場所と角度を、って、、、、
おい!
モニター見ろよ!」
Kenzi「あれは2階廊下の、、、、
なんだ?
白い寝巻き姿が、
おう、こっちに向かって歩いてくるぞ!」
Tadahiro「やばい、隠れろ!」
Kenzi「なんで、ここで隠れなきゃならねぇのかわからんが、
とりあえず、電子レンジの棚の後ろへ! (二人隠れる)」
‘(ドアを叩く音)コンコンッ、、、、、ギィーッ、、、、、’
二人「(顔を見合わせて)、、、!?、、、」
「ふしゅ〜っ、、、、」
‘、、、、、ギィーッ、、、、、(パタン)、、、、、’
Tadahiro「、、、おい、なによ、今の?」
Kenzi「、、、聞いたか、
‘ふしゅ〜っ’っての?」
Tadahiro「おいおい、
サイコサスペンスに出てくる、
頭のおかしい殺人鬼が、
ここの病院にいるってわけじゃねぇよな、おい?」
Kenzi「見ろ、あの後、画面に映ってない!
ってことは、
戻るのは裏の階段を使ってるってことか?」
Tadahiro「ここに来る時は表から来て、
帰る時は裏。
ケンジ、1階の画面を良く見てろよ!
俺は3階の画面だ!」
Kenzi「さすがにこの時間になると、
しんと静まり返っているようだな」
Tadahiro「カメラに音声機能は付いてないから、
なおさら幽霊とか映るかもしれないじゃん!」
Kenzi「やめてくれよ〜!
だんだん真夜中の病院が怖くなってきたじゃねぇか!」
Tadahiro「おかしいな〜。
さっきの白い寝巻き野郎、
どこをほっつき歩いてるんだ?」
Kenzi「あのよ〜、さっきの、
SKITSYSTEMのジャケットの、、、に、
似てねえか?」
Tadahiro「うわぁぁぁ〜っ!
やめてくれよ!
まじ、怖ぇじゃねぇか!」
SKITSYSTEM ‘STIGMATA’ CD
IRONFIST PRODUCTIONS IFPCD017
(、、、続く、、、)
では、Cheers!